下表は平成になってからの医療費の金額の推移を表にしたものです。国民医療費全体の伸び率は170%ですが、70才以上の老人の医療費の伸び率はなんと、230%に達しています。
平成2年度 | 平成7年度 | 平成12年度 | 平成17年度 | 平成21年度 | ||
国民医療費 | 20.61兆円 | 26.96兆円 | 30.14兆円 | 33.13兆円 | 36.01兆円 | |
上記 国民医療費の内 70才以上の医療費 |
5.77兆円 | 8.49兆円 | 10.24兆円 | 12.36兆円 | 13.98兆円 | |
70才以上の人口 | 981万人 | 1,187万人 | 1,492万人 | 1,830万人 | 2,060万人 | |
税収 | 60.1兆円 | 51.9兆円 | 50.7兆円 | 49.1兆円 | 38.7兆円 | |
日本の借金 (国債の累積残高) |
166.3兆円 | 225.2兆円 | 367.6兆円 | 526.9兆円 | 593.9兆円 | |
上記の国民医療費には生活保護を受けている方の医療費や労災による治療費、または保険を全く使わない自由診療の医療費等が含まれています。 |
昭和48年に老人医療費支給制度が創設され、70才以上の老人医療費の自己負担の無料化が実現しました。
しかしその後、対象となるお年寄りの医療費の自己負担が現在に近づくにつれ日々に増加の傾向にあります。
今後もさらに70才以上のお年寄りは増え続けに30年後に3000万人前後まで増加するとの予想もあります。
(国立社会保障・人口問題研究所の資料)。
税収の落ち込みや、国債の残高が日々増加するなか、老人医療費の財源を税金に頼る事はかなり厳しい時代を迎えつつあります。
こういった現状を踏まえて今後予想される事として下記の事項が考えられます。
1、消費税を含めた増税
2、健康保険料率の引上げ
3、私達(後期高齢者の方を含め)の病院窓口での自己負担割合の引上げ
4、後期高齢者制度における後期高齢者ご自身の保険料の引上げ
5、高額療養費*の自己負担額の引上げ
6、後期高齢者制度の対象年齢の引上げ
上記のように、今後何十年か先にみなさんが老後を迎えた時には、病気にならなくても、高齢者と言えども、現在のお年寄りに比べ、より大きな負担がのしかかってくる事が予想できます。ましてやご自身が病気で入院された場合などは、さらなる負担となる可能性があります。
上記のような事態に備える対策としては、やはり老後の貯蓄を準備する事、年金(特に終身年金が望ましい)や銀行の定期預金等を準備する事です。
貯蓄をする自信の無い方には若いうちから終身医療保険に加入する方法もあります。
終身医療保険の保険料の支払い方法には「終身払い型」と「短期払い型」の2通りがあります。
「終身払い型」はご本人が生きている限り保険料を払い続けるタイプです。
「短期払い型」はご本人がある一定の年令(60才や65才)までに、ご本人がお亡くなりになるまでの保険料を全て払ってしまうタイプです。